研究課題/領域番号 |
15K15837
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研究機関 | 国立研究開発法人国立国際医療研究センター |
研究代表者 |
杉山 文乃 (櫻井文乃) 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, 講師 (10611238)
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研究分担者 |
益田 美津美 名古屋市立大学, 看護学部, 准教授 (60384153)
宇都宮 明美 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (80611251)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 新人看護職員 / 臨床判断 / アクティブラーニング / 呼吸器看護 |
研究実績の概要 |
本研究は、呼吸器看護に焦点を当て、新人看護師が実践する臨床判断を特定してアクティブラーニング型教材を開発することを目的とした。アクティブラーニング方教材は、学習者が主体的に取り組むe-ラーニングプリグラムと、現場に近い状況を再現して少人数で学習するシミュレーション教育を組み合わせてプログラムとした。 平成27年度は、プログラムの軸となる新人看護師の学習課題抽出を目標とし、3施設4病棟で調査した。加えて、iSIM-Jを修了しシミュレーションにおける学習目標を明確に設定する方法や、測定可能な学習目標の作成、およびシミュレーションを構成する基本的な要素など、プログラム開発の示唆を得た。 平成28年度は、医療シミュレーション教育や呼吸器看護教育方法および臨床判断能力育成に関し、国内外の文献調査を行い、プログラム作成に着手することを目標とした。 プログラム作成に必要なシナリオの軸となる学習課題決定に関して、平成27年度に実施した新人看護師および教育担当者への面接調査を分析し、The 3rd Asia-Pacific Meeting on Simulation in Healthcare 2016(National University of Singapore 示説)にて発表した。また、医療シミュレーション教育を専門とする学会員と意見交流し、学習評価に関するチェックリストやルーブリックについてDr. Susan Prionより助言を得た。また、国内外の文献調査に関して、The 17th International Meeting on Simulation in Healthcare 2017(Hyatt Regency Orlando in Orlando, Florida, USA.)にて示説および口演した。そのセッションでは、欧米の看護教育者と共通する課題について情報収集した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成28年度は、医療シミュレーション教育や呼吸器看護教育方法および臨床判断能力育成に関し、国内外の文献調査を行い、プログラム作成に着手することを目標としていた。プログラム作成の前に、学習課題について国内外の研究者に学習評価の方法について意見を求める必要性を感じ、平成27年度の調査をもとに国際学会(アジア開催)に参加した。また、国内外の文献検討を元に新人看護師の課題について欧米との差に着目するために国際学会(米国開催)に参加した。これにより、学習課題の再検討を行い、当初予定していたプログラム着手に至っていない。このため、やや遅れていると判断している。
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今後の研究の推進方策 |
今年度、本研究はプログラム開発を遂行する段階にある。この開発がやや遅れていると感じるため、成人看護領域で教育プログラム開発に多くの実績がある研究者を分担者に迎えた。今後は全分担者と協力することで、遅れを取り戻すことが可能と考える。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成28年度9月に所属していた教育施設を異動し、使用を予定していた学習支援システムが変更した。また、プログラムの学習課題決定が遅れたため、ソフトウエアを購入するに至らなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
平成29年度にe-ラーニングプログラム開発に必要なソフトウエアを購入する。
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