研究課題/領域番号 |
15K15846
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
涌水 理恵 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (70510121)
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研究分担者 |
佐藤 奈保 千葉大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (10291577)
松澤 明美 茨城キリスト教大学, 看護学部, 准教授 (20382822)
沼口 知恵子 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 准教授 (50381421)
藤岡 寛 つくば国際大学, 医療保健学部, 教授(移行) (90555327)
西垣 佳織 東京医療保健大学, 医療保健学部, 講師 (90637852)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 重症心身障害児 / 在宅重症児 / 家族 / エンパワメント / 地域 / 同胞 / モデル |
研究実績の概要 |
在院日数の短縮化に伴い、幼少期から重症心身障害児(以下、重症児)が在宅療養するケースが増加している。我々はさきの挑戦的萌芽研究で、34組の在宅重症児家族(母・父・12歳以上のきょうだい)の体験と思い・必要とする支援を網羅的にまとめ、一方で当該家族にかかわる計158名の看護師・行政担当者から家族をエンパワメントするために“実践可能”な支援について調査をおこない、双方の結果として、当該家族をエンパワメントするためのケアモデル(以下、Faエンパワメントモデル)を報告した。 障害児の中でも特に重症児の家族は、養育者は常時ケアを行う必要があるため疲弊し活力が奪われ、同胞はストレスや寂しさを抱えていることが報告されている。ゆえに当該家族のエンパワメント実態の検証作業は急務であり、我々がさきの科研費で開発したFaエンパワメントモデル(仮)を検証する作業が必要と考え、本研究課題の応募に至った。 本研究では重症児のライフサイクル、サービス利用環境、家族の背景等にも考慮しながら、できるだけ対象のバリエーションが多岐に渡るように、全国の在宅重症児家族(母・父・きょうだい)約2000組を対象に自記式の質問紙調査を1年目に実施してきた。 2年目(2016年度)には、回収した約2000組のデータを集計そして解析し、Faエンパワメントモデルの適合度および妥当性を検証する作業をおこなって、研究者間でディスカッションしながら最終的な提示すべきモデルを検討している。また当該家族のエンパワメントを規定する因子の抽出をおこない、研究対象者への報告書としてまとめ、配布している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画通り、進行中であるため。
平成28年度の計画はデータ収集を終え、解析を始めるというものであったが、現在、その通りデータ解析をはじめ、記述統計の一部を、報告書第1報を公表し終えている。
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今後の研究の推進方策 |
計画通り、進行予定である。
この先、報告書第2報および最終報告をまとめ、論文を数本、投稿する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
生じた状況としてはアウトプットの進行状況(学会発表や論文公表)が遅れているため、そのための旅費や諸経費が浮いたと考えられる
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次年度使用額の使用計画 |
最終年度にアウトプットをしていくため、予算は繰り越し分を含め、使い切る予定である。
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