研究課題/領域番号 |
15K15855
|
研究機関 | 宮城大学 |
研究代表者 |
遠藤 芳子 宮城大学, 看護学部, 教授 (20299788)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
|
キーワード | 地域 / 障害のある子どもと家族 / 災害発生時の大学との連携 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、地域に暮らす障害のある子どもとその家族の災害発生時における連携ニーズを明らかにし、支援体制を整え、総合的支援活動を実施するための連携方法の構築である。 平成27年度の研究実施計画は、1.宮城大学近隣に居住している障害のある子どもとその家族の災害発生時における支援ニーズの実態調査を実施する。2.調査データから、実態に即した支援ニーズや連携ニーズを明らかにする。の2点であった。 平成27年度は、すでに開始している研究協力者である障害児の母親達(オープンハートネット会)との会議を5回開催した。会議を進めていく中で、アンケート調査を実施し、大学に必要な備品や消耗品などについて充実してく予定であったが、会議で出された意見から、支援ニーズ・連携ニーズとして、避難訓練と応急処置についての研修会開催の希望が多く、宮城大学地域連携センターと大学近隣の5町内の連合会会長らと調整したところ、災害時の備え、発生時の応急処置の講義など演習を加えた形で公開講座を開催することとなり、「支え合う地域社会~あなたにもできる災害時の備えと応急手当~」を開催した。参加者を近隣自治町内会の町内会長・役員・民生委員等と限定し、災害への備えや応急手当、身体の不自由な方の車椅子による避難方法等について講義と演習を交えた講演を行い、災害時に必要となる備えや応急手当の方法、障害者の災害時における避難支援のポイント等、災害時の適切な対応について学ぶ機会とした。来年度も内容の一部を変えて実施することになっている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度の予定のうち研究目的に対して、計画していた2点について、 1.宮城大学近隣に居住している障害のある子どもとその家族の災害発生時における支援ニーズの実態調査を実施する。 これについては、障害のある子どもの母親たちの会(オープンハートネット)の会議で検討された内容(支援ニーズ)に変更して実施した。 2.調査データから、実態に即した支援ニーズや連携ニーズを明らかにする。 実際に即した形で、公開講座を開催できて、次年度へつなげることができたと考える。
|
今後の研究の推進方策 |
1.今後の研究の推進方策:今年度と同様に公開講座を大学地域連携センターと協同して開催する。演習では、臥位(ゴザを敷き、その上に毛布等を敷いた上に、障害のある方に寝ていただく)から車いすに移動させ、搬送をするという一連の介助を実践内容に加えていく。今年度出来なかった「災害時に必要となる物品などに関するアンケート」を実施し、準備物品の検討を行う。 2.次年度の研究費の使用計画:年5回の会議の開催、公開講座の開催、アンケート調査などにかかる会議費、研究協力者への謝金、公開講座時のアルバイト料金、アンケート調査対象者およびデータ入力などの謝金とする。また、研究発表の旅費に充てる。
|
次年度使用額が生じた理由 |
平成27年度に、アンケート調査を実施して、大学に整備する物品などを検討する計画であったが、支援ニーズ・連携ニーズの優先度を考え、物品の購入を見合わせたために未使用額が発生した。
|
次年度使用額の使用計画 |
上記の理由のため、アンケート調査後に検討して物品などの整備を行うこととし、未使用額はその作業および会議費、人件費、学会発表旅費に充てる。
|