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2018 年度 実績報告書

一人称視点による直接授乳場面の手本教材開発と母乳育児学習教材としての有用性

研究課題

研究課題/領域番号 15K15856
研究機関山形県立保健医療大学

研究代表者

菊地 圭子  山形県立保健医療大学, 保健医療学部, 准教授 (00444927)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワード1人称視点 / 母乳育児
研究実績の概要

本研究では、1人称視点による直接授乳場面の手本教材を開発し、妊娠期の母乳育児学習教材としての有用性を検証した。完全母乳育児を行っている出産後2か月目の母子をモデルに、母親の片方の耳上に装着するウェアラブルカメラ(HX-A100,Panasonic製)と家庭用4Kビデオカメラ(HC-WX1M,Panasonic製)を用いて1人称視点から直接授乳場面を撮影し、手本教材となる動画を作成した。手本教材としての有用性を検討した結果、この動画は①母親の手元の動きが見えやすく、自分が実施するような感覚で直接授乳に必要な動きをイメージできる、②吸着前後に新生児が示す行動を観察しやすい、という2つの利点を持ち、教材として活用できることを確認した。今後の課題として、①文字および口頭による効果的な解説を加える、②様々な授乳姿勢による手本教材のバリエーションを増やす、の2点が挙げられた。①については実際の直接授乳場面を母親の視点で自由に観察することも学習になると考えられるため、初めから視点を誘導する内容だけでなく、何も解説を入れない動画も含んだコンテンツがよりよいと考える。解説内容は、授乳の手順や哺乳前後に新生児が示す行動の解釈、適切な吸着と不適切な吸着等が挙げられた。また②について必要との意見が多く出されたのは、添い寝による直接授乳であった。この授乳姿勢は他の姿勢より母親が習得しにくい授乳姿勢で、支援者からも母親の視野から新生児や乳房がどのように見えているのか観察しづらい。1人称視点による添い寝の動画があれば、授乳の主体である母親だけでなく、支援者にとっても有用ではないかとの意見が多かった。今後は作成した手本教材をさらに洗練して完成させ、妊娠期の母親への介入を行って、その学習効果を実証することが必要である。また、この手本教材を広く一般に普及するような方策を検討していく必要がある。

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公開日: 2019-12-27  

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