小児がん経験者のPosttraumatic growth(以下,PTG)に着眼し,小児がん体験による医療PTSD予防に向けた介入モデルの構築を検討した.本研究の結果から,乳幼児期に治療を受ける小児がん患児の苦痛・恐怖に対する心理的ケア,当事者としての経験を生かした社会参加のサポート,ピアサポートにおける外傷体験リスクに対するケア,小児がん経験者のコーピングモデルとなる親の心理・社会的支援や教育的支援の強化等が示唆された.今後もケースを蓄積し,小児がん経験者のPTGの特徴をより詳細に明らかにしたうえで,小児がん体験による医療PTSD予防に向けた介入モデルを構築する必要がある.
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