研究課題/領域番号 |
15K15858
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研究機関 | 神奈川県立保健福祉大学 |
研究代表者 |
村上 明美 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 教授 (10279903)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 尿失禁 / 腟圧 / セルフケア / 産褥期女性 / 中高年女性 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、産後および中高年の女性が行う骨盤底筋強化セルフケアの腹圧性尿失禁の予防・改善に対する効果を検証することである。加えて、3つのセルフケア介入の方法(①腟圧モニタリングのみ、②非侵襲性家庭向け鍼用器具と腟圧モニタリングの併用、③骨盤底筋体操と腟圧モニタリングの併用)について比較検証を行う。 平成27年度は、10月に研究倫理審査の承認を得て、11月に腟圧測定器を購入し、1月に非侵襲性家庭向け鍼用器具を整備した。2月より対照群に対して、研究協力の同意を得 て、3つの介入を実施しデータ収集を行っている。 対照群は、年齢が25~44 歳であり、出産の未経験者もしくは最近の出産から2 年以上経過している女性とした。地域で開催されている女性グループや子育てグループの活動において参加者を募り、自由意思で研究協力を表明した15名である。その15名に対して3つのセルフケア介入を割り付けた。 介入に当たっては、腟圧測定については産婦人科医師より、非侵襲性家庭向け鍼用器具の貼付については鍼灸師より、骨盤底筋体操については助産師より、それぞれ解説書やチラシを用いて、専門家からの説明を実施した。有害事象が生じた際に速やかに対応依頼ができるよう、常に鍼灸師や産婦人科医師と密に連携をとり、危機管理体制を整備した。 セルフケアの実施期間は3か月とし、毎日の腟圧測定値の記録、介入前後の2種類の質問紙(日本語版ICIQ-SF とWHO QOL26)への回答を依頼した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初購入を予定していたLaborie社製腟圧測定器PeritronTMが製造中止となったため、改めて代替品として安全性の高い製品を探すのに時間を要したこと、および、対象者の安全を重視し、非侵襲性家庭向け鍼用器具のシールを研究用に色つきにしたため、製造に時間を要したことから、データ収集を開始するのが5か月ほど遅れたことが原因である。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、対照群のデータ収集が終了次第、産後群のデータ収集を開始する。平成28年度内で、平成27年度の計画の遅れを取り戻す予定である。対照群のデータ分析は産後群のデータ収集と同時に進めていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初購入を予定していたLaborie社製腟圧測定器PeritronTMが製造中止となったため、改めて代替品として安全性の高い製品を探すのに時間を要したこと、および、対象者の安全を重視し、非侵襲性家庭向け鍼用器具のシールを研究用に色つきにしたため、製造に時間を要したことから、データ収集を開始するのが5か月ほど遅れたため、平成27年度の予定使用額よりも少なくなった。
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次年度使用額の使用計画 |
今後は、対照群のデータ収集が終了次第、産後群のデータ収集を開始し、平成28年度内で平成27年度の計画の遅れを取り戻す予定である。したがって、平成28年度には平成27年度分は全額使用する予定である。
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