研究課題/領域番号 |
15K15894
|
研究機関 | 東都医療大学 |
研究代表者 |
柿沼 直美 東都医療大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (80592732)
|
研究分担者 |
野村 政子 東都医療大学, 公私立大学の部局等, 助教 (70739391)
本田 彰子 東京医科歯科大学, その他の研究科, 教授 (90229253)
神山 吉輝 東都医療大学, 公私立大学の部局等, 教授 (90307009)
常名 陽子 東都医療大学, 公私立大学の部局等, 助手 (90720483)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
キーワード | 訪問看護ステーション / カンファレンス / リフレクション / 教育 |
研究実績の概要 |
平成27年度の実績は、1.質的帰納的研究により、尺度の原案を作成することであり、1.理論枠組みの構築として、何を測定するのか、測定の意義を明らかにする。2.質的帰納的研究により測定したい現象を解明する。質的帰納的研究として訪問看護ステーション管理者に対して約10名程度のインタビューを実施し分析する。こうして得られたデータは、信用性もしくは信頼性を確保し普遍的もしくは一般化可能な段階に達する。質的帰納的研究を通して産出された成果について、理論的枠組みの構築を行い尺度の質問項目の作成と尺度化・レイアウトを行う。3.尺度の評価のためのアンケート調査用紙の作成を行う。インタビューガイドは、訪問看護ステーションのカンファレンスにおいて、研究対象者が発言した内容を基にインタビューを実施した。第1段階の分析方法は、複数の研究者が、逐語録に起したインタビューデータから意味内容を確認し、類似性をまとめ質的帰納的に内容を分析し、1)個別分析は、インタビューデータの逐語録を作成し、熟読し、全体的な意味を把握した。①カンファレンスの話題となっているその時のケアを振り返っている語り、②関連しているそれ以前の自己の経験の語りからリフレクションの語りを特定した。次にその語りの場面毎に意味内容を抽出、抽象化し、その部分をリフレクションの定義およびカンファレンスの本質的意味内容を示す一文とした。2)全体分析は、途中経過である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
第1段階の研究結果は、1.対象者の背景および面接時間として、対象者の年齢は、27歳から57歳であり平均年齢は、46.3歳であった。施設内の経験は、3年から30年であり平均経験年数は、17年であった。訪問看護ステーション経験は、1年からであり20年であり平均経験年数は、6.3年であった。診療科別の経験は、多岐にわたる経験を経ていた。面接時間は、17分から44分であり、平均面接時間は28分であった。2.対象者の所属する訪問看護ステーションの概要は、対象者の所属する訪問看護ステーションは、スタッフ数6名から12名であった。スタッフの1日の平均訪問件数は、2件から5件であった。カンファレンスの開催時間帯は、朝であり、カンファレンス平均所要時間は、20分から50分であった。以上の訪問看護師のインタビュー内容を分析中である。
|
今後の研究の推進方策 |
Ⅰ 分析方法(第一段階)は、1)複数の研究者が、逐語録に起したインタビューデータから意味内容を確認し、類似性 をまとめ質的帰納的に内容を分析する。2)分析した内容から「訪問看護ステーションにおけるリフレクション志向型カンファレンスの学習指標」の構成要素を抽出する。3)抽出した「訪問看護ステーションにおけるリフレクション志向型カンファレンスの学 習指標」におけるカンファレンスの内容から実践を振り返る要素を基にして学習指標の原案を作成する。 Ⅱ 内容妥当性の検討は、1)専門家会議を実施し「訪問看護ステーションにおけるリフレクション志向型カンファ レンスの学習指標」に関する質問紙の内容的妥当性を確保するために検討する。2)専門家会議の出席者は、訪問看護ステーション管理者2名程度、訪問看護ステーションの現任教育に対する有識者3名程度を予定する。第2段階としては、平成28年度(1)研究目的は、本段階の目的は、第1段階で得られた「訪問看護ステーションにおけるリフレクション志向型カンファレンスの学習指標」の原案の信頼性・妥当性の検討をすることである。(2)研究方法は、1)研究デザイン(量的研究)2)研究対象者は、全国訪問看護事業協会会員の訪問看護ステーション管理者および看護師、3)研究期間は、平成28年度中である。4)データ収集方法は、全国訪問看護事業協会会員名簿を用い、全国の訪問看護ステーション看護師を対象とし、研究協力の依頼状、「訪問看護ステーションにおけるリフレクション志向型カンファレンスの学習指標」の質問紙の原案、対象者特性調査および返信用封筒を郵送する。5)得られた量的データをSPSSを用いて分析する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
今年度の研究では、アンケート用紙および専門家会議の実施まで至らなかったため繰り越しが発生してしまった。
|
次年度使用額の使用計画 |
平成28年度に専門家会議および全国調査を実施する予定
|