研究課題/領域番号 |
15K15902
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研究機関 | 京都橘大学 |
研究代表者 |
村田 伸 京都橘大学, 健康科学部, 教授 (00389503)
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研究分担者 |
村田 潤 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 准教授 (00304428)
山崎 先也 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 教授 (20352354)
大山 美智江 福岡県立大学, 人間社会学部, 研究員 (40448816)
甲斐 義浩 京都橘大学, 健康科学部, 准教授 (90632852)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 安全歩行検診システム / バランス歩行 / 転倒予防 |
研究実績の概要 |
高齢者の看護ケアを行う上で、歩行障害や転倒に対するアプローチは特に重要である。本研究では、従来からの転倒予防対策の考え方、すなわちハイリスクアプローチもしくはポピュレーションアプローチのどちらかに偏った予防対策から脱却し、それらを融合した新たな転倒予防システム「安全歩行検診システム」の開発を目指した。今年度は、歩行の安全度を1~7にステージ分類し、安全歩行検診カードを256名(男性:58名、女性:198名、平均年齢:73.5±5.7歳)の高齢者に配布した。対象者の歩行ステージは7が117名と最も多く、次いで6の79名、5の36名、4の15名、3の9名とステージが下がる程少なかった。なお、男性ではステージ3と4の高齢者はいなかった。よって、本研究で対象とした高齢者の歩行能力の高さがうかがえた。ただし、昨年1年間に転倒を経験した高齢者は23%に上り、日本の地域在住一般高齢者の転倒率が10~20%であることを考えると、転倒しやすい高齢者の割合が高いことが推察される。本年度は介入研究として、バランス機能と認知機能を高めることを目的とした「たちばな健康体操」を実施する群、上下肢の筋力アップを目的とした「百歳健康体操」を行う群、マシントレーニングを中心とした筋肉トレーニング群の3群に分類し、週1回の頻度で1年間実施した。その結果、対象者の安全歩行ステージは1年経過後も維持されており、23%であった昨年度の転倒率が今年度は18%に減少し、一定の効果が認められた。
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