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2015 年度 実施状況報告書

地域における発達障害児とその家族に対する新たな養育支援方法修得プログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 15K15913
研究機関岡山大学

研究代表者

芳我 ちより  岡山大学, 保健学研究科, 准教授 (30432157)

研究分担者 諏訪 利明  川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 准教授 (70633840)
大井 伸子  岡山大学, 保健学研究科, 准教授 (60155041)
谷垣 靜子  岡山大学, 保健学研究科, 教授 (80263143)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード発達障害児者支援 / 市町村保健センター / 保健師研修プログラム
研究実績の概要

本研究は,発達障害児を早期に発見した後の早期療育のための支援方法を修得する教育プログラムの開発を目的とする。初年度である平成27年度は,岡山県内の全市町村における発達障害児およびその家族に対する支援の実態調査を行い,現状を把握するとともに,課題を検討した。調査の結果,有効回答率は66.7%であり,発達が気になる子どもへの支援を発達障害児者支援対策事業として位置づけていると回答した市町村はそのうちの58.8%であった。事業化の有無に市町村の規模は関連が認められず,母子保健に携わる保健師の判断によると推測された。また,最多の支援内容は,遊びの場の提供であり,専門的療育を実施していたのは25.0%であった。
さらに,発達障害児を支援する上での課題は,児の発達特性や早期支援の必要性について養育者の理解を得ることであり,早期療育のために保健師は,養育者支援・療育技術を習得する必要があることを示した。また,発達障害をもつ子どもの発達特性は一生涯続く可能性が高いため,乳幼児期に限定しない継続した支援体制づくりをしていく必要があることも示された。
一方,発達障害児への支援が遅れてきた理由として,福祉の支援対象と主に考えられてきたことが一因としてあげられる。そのため,保健対策上の健康問題を検討するために,発達障害と一部重なる知的障害をもつ子どもの肥満の有病率について検討した。その結果,知的障害をもつ子どもの肥満の有病率が特に小学1年生で高くなり,中でもDown症の子どもの肥満予防が特に必要であることを示した。就学前の生活習慣により,入学時に肥満が顕在化している場合には,就学前から助言していく必要があるため,幼児期の子どもの体格や生活状況を把握している保健師との連携が必要であろう.他の学校・地域と比較・対照することが今後の課題である。次年度以降,市町村において有用な発達障害児支援方法を検討していく。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度、全県調査を実施することができ、本研究について周知することで市町村保健師への広報活動も兼ねることができ、次年度の介入研究のための布石を打つことができた。また、自閉症等の発達障害児を含む特別支援学校の協力により、小学生から中学生までの体格を時系列で並べたデータを得ることができたため、健康課題を検討することができたことは、研究の遂行にプラスとすることができた。

今後の研究の推進方策

平成28年度は、研究協力の得られる市町村を介入群とコントロール群に無作為に割り付け、介入群の市町村保健師に対し研修を行う。1歳6ヶ月健診対象の児とその養育者に対し、保健師による支援を行い、エンドポイントは平成29年度、3歳時点で行う。

次年度使用額が生じた理由

次年度実施予定の介入研究を遂行するためには、広く協力者を募る必要がある。全市町村に質問紙を配布したことは、本研究の目的・意図を伝えたことになったと思われるが。、回答率が6割程度であったため、HPなどで周知を図る必要があると考えた。そのため、最終年度に予定していたHP作成費用を今年度に使用することとした。

次年度使用額の使用計画

本研究に係るHP作成

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2015 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] The Prevalence of Obesity among Japanese Children with Intellectual Disabilities2015

    • 著者名/発表者名
      Chiyori Haga, Masao Aihara
    • 雑誌名

      International Journal of Nursing & Clinical Practices

      巻: 2 ページ: 1-5

    • DOI

      http://dx.doi.org/10.15344/2394-4978/2015/149

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 岡山県市町村保健センターにおける発達障害児対策の実態2015

    • 著者名/発表者名
      芳我ちより、谷垣靜子
    • 学会等名
      日本地域看護学会第18会学術集会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2015-08-02
  • [備考] 岡山大学大学院保健学研究科 芳我研究室

    • URL

      http://www.okayama-u.ac.jp/user/childhealth/

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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