研究課題/領域番号 |
15K15913
|
研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
芳我 ちより 岡山大学, 保健学研究科, 准教授 (30432157)
|
研究分担者 |
諏訪 利明 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 准教授 (70633840)
大井 伸子 岡山大学, 保健学研究科, 准教授 (60155041)
谷垣 靜子 岡山大学, 保健学研究科, 教授 (80263143)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
キーワード | 発達障害 / 早期療育 / 未就学児 / 療育効果 / 評価方法 |
研究実績の概要 |
本研究は、発達障害児を乳幼児健診において早期に発見し、早期支援に結び付けることにより、発達障害者支援をより円滑にし、当事者が社会での活躍の場を広げていくことを目的として実施されたものである。最終年度となる当年は、これまでの成果をまとめ論文として発表するための期間であった。 これまでの成果としては、①育児支援としての発達障碍児支援の在り方について、②早期療育の方法論確立の必要性について、③療育評価方法開発の必要性について、以上3点が示唆された。まず、①について、保健師は障害を疑う児へのアプローチ以前に、保護者との関係構築に苦慮しており、発達障害児支援以前に、従来の育児支援の方法論も更新していく必要が示唆された。②について、就学前の子どもたちへの療育方法には、多様な手法が試行されている段階にあり、未だ、その評価研究は十分には無く、現時点では音楽療法を取り入れることが最良の方法と推測されることが明らかになった。③について、何をもって療育の効果を評価するかは試行錯誤の段階にあり、乳幼児の多様な機能をどのように評価するかは統一した見解が存在せず、今後、その開発が望まれることが明らかになった。 臨床の場では、個別の事例対応に追われ、その個別性(差異)に焦点が当てられているが、共通性にも目を向け、システムとして整理すべきものと、個別援助の技法として明示・向上させるものを整理していくことが、次のステップとして重要だろう。今後、これらの課題への対応が求められる。
|