研究課題/領域番号 |
15K15915
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
稻留 直子 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (60709541)
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研究分担者 |
丸谷 美紀 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (50442075)
森 隆子 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (50507126)
兒玉 慎平 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 講師 (80363612)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 発達障害児 / 離島 |
研究実績の概要 |
本年度は、まず、調査地域の地域特性や発達障害児(者)の状況を中心とした保健医療福祉の現状を整理した。同時に、本研究では第1段階として「風土」と「発達障害児を育てる養育者の受容や障害へのき気づき」との関係性を明らかにすることを目的としているため、「風土」に関連する文献・資料等を収集した。実際に対象地域である、種子島、屋久島、徳之島を訪れ地区踏査を行なって収集した資料・情報も含めて整理・分析した。なお、調査地域である種子島及び屋久島へは、平成28年4月に現地を再度訪問する。具体的な研究内容の説明と対象選定の方法等について確認を行うための訪問であるが、その際、文献・資料等を通して明らかになった地域特性について提示し、意見交換を行うこととしている。 研究計画にも記載した通り、本研究は、地域ごとにその特性を十分に活かした支援体制を構築することを目的としている。そのため、対象地域の地理的特性や歴史、生活様式等の文化に関連する資料収拾及び分析は、「風土」を考察するうえで必要不可欠であり、今後、インタビュー結果の分析や地域の風土を活かした発達障害児療育支援体制を構築する際に非常に重要な情報にになると考えられる。 また、日本において先駆的に発達障害児の地域支援に取り組んできた地域について、文献等から地域に特徴的な取り組みや成功要因、特に地域の「風土」との関係性の整理を行い、県内において発達障害児支援に長年かかわっている支援員の勉強会を通して、鹿児島県の現状について意見交換を行い、研究者自身が理解を深めた。モデル地域の現状を分析することで、地域の実情に即した支援体制が必要であることが明らかになったと言える。このことは、本研究における「地域の風土」を明らかにし、支援者が意図的にその結果を活用することの意義をがあると言える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
調査準備段階の文献・資料等の整理・分析や地区踏査を踏まえた「離島の地域の風土」の分析に時間を要した。
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今後の研究の推進方策 |
調査準備段階を終え、種子島、屋久島、奄美大島の3島で調査を開始する。
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次年度使用額が生じた理由 |
初年度は、調査準備段階を終え、第1段階の調査を開始する予定であったため、旅費を計上していたが、調査は行なわなかったため、次年度使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
初年度に実施できなかった調査は、平成28年度4月~8月にかけて行なう予定であるため、その際の旅費の一部として使用する。
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