自覚症状の言えない成人期以降の知的障がい者の体調不良をどのようにキャッチしているのかを明らかにするために、長年連れ添っている家族7人、福祉施設(就労支援B型、生活支援、入所施設、デイサービス等含む)の職員17人と看護師5人に面接調査を行った。全体として、普段の様子、バイタルサイン測定、健康診断や検診結果から健康状態を把握しており、視覚的に確認可能な症状(咳、鼻水、風邪、熱、頻回のトイレ訪室、嘔吐)は気づけても、「痛み」「排泄状況」「なんとなくおかしい」ことを言語化し医療につなげることは困難であった。これは国際学会の情報共有から海外でも同様な状況があることが確認された。
|