スパース正則化法のアイデアを駆使し,高次元かつ複雑な構造を持つデータの解析法について研究を行った.本研究では特に,外れ値構造とグループ構造に着目し研究を進めた.前者については,結果変数に外れ値が混入する場合の,線形回帰分析について研究を行い,回帰係数のロバストかつスパースな推定量を導出した.また,セルワイズな外れ値を持つ大規模データ行列から,変数間の条件付き独立性を推定する手法も提案した.後者については,層別線形回帰モデルを考え,結果変数全体に影響を与える共変量と,層ごとに影響を与える共変量を同時に特定する方法を構築した.
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