研究課題/領域番号 |
15K16043
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
辻 聡史 福岡大学, 工学部, 助教 (40632021)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 3Dタッチパネル / 近接センサ / 触覚センサ |
研究実績の概要 |
本研究は、ディスプレイ上の3次元空間にて近接(非接触)における指の位置検出、接触における接触位置及び押圧が検出可能な3Dタッチパネルの開発を目指すものである。それにより3D画像に合わせた操作や指を近づけることによる2D画像のズームや押圧の変化による操作が可能となり、タッチパネルの操作性が向上すると考える。申請者は近接における検出感度を高めるための手法として、指の位置に合わせ電極を変化させる手法を提案し、本手法の有用性を確認するために申請前の予備実験にて手作業で加工を行った電極を用いその可能性について確認を行ったが、手作業で加工しておりその精度は十分ではなかった。本年度は、提案した手法を用いた電極を基板加工機により銅箔張り基板で作製し、同様の方法で作製した従来の電極との比較実験を行った。また、これらの電極にて測定を行うための検出回路の作製及びこれらを制御するためのプログラムの作成を行った。その結果、従来電極に比べ近接におけるZ軸方向の検出感度が高いことを示せた。更に、これまでに提案されている電極を結合し近接の測定感度を高める手法との比較を行い、同じ電極面積の場合、提案手法の方が近接における検出感度が高いことを確認した。なお、X-Y座標における分解能の比較も行い、これまでに提案されている電極を結合する手法と同等の分解能であることを確認した。更に、上記電極の四隅に圧力センサを取り付け、接触時の圧力及びその中心位置検出の可能性を確認した。今後は、透明な導電性膜(ITO等)により提案したパターン電極を外注し研究を進める予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度は試作センサの作製及び従来電極との比較を行い、その結果を学会にて発表を行った。しかしながら、当初計画の透明な導電性膜(ITO等)によるパターン電極の作製(外注)までは至っていないことから「やや遅れている」と自己評価した。
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今後の研究の推進方策 |
前年度の実施を予定していた透明な導電性膜(ITO等)によるパターン電極の作製を行い、近接における測定を行う予定である。更に圧力及びその中心位置を検出するセンサの作製を行い、これらを制御するためのプログラムの作成と回路の作製を行う。これらの結果をもとに近接センサと接触センサを組み合わせ測定を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
透明な導電性膜(ITO等)により提案したパターン電極の作製が遅れたため。
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次年度使用額の使用計画 |
透明な導電性膜(ITO等)により提案したパターン電極の作製(外注)に使用。
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