本研究では,ロボットによる高度な紙の操作を実現することを目指した.具体的な課題として,紙操作の記述手法の開発,紙の状態をセンシングする技術,および紙を適切に扱うためのロボットハンドの開発を行った.記述手法の開発では,従来研究で提案した折り紙公理に基づき折り操作を記述する手法を拡張し,高度な紙操作に対応可能にした.センシングについては,紙に力を加えるなどしながら能動的に紙の状態を取得するアクティブセンシング技術を開発した.同時に,高度な紙作業に適したロボットハンドを開発した.これらの技術を総合することにより,最終的に袋折りや中割り折りといった高度な紙折り作業に成功した.
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