容器に入った液体に縦方向の加振を施すとファラデー波と呼ばれる水面波が生成される。この波のダイナミクスは、カオスを含むきわめて多様な時空間パターンを示すことが知られている。本研究テーマでは、このファラデー波を計算資源として活用することを考える。具体的には、レザバー計算と呼ばれる大自由度力学系を活用した新規情報処理技術に着目し、ファラデー波の時空間パターンに一部計算を実装させるシステム(流体計算機)を構成する。ここではまず、このシステムの応答特性から説明し、水面波のダイナミクスを活用してタイマー(時間間隔の制御)が構築できることを示した。また、その記憶容量についても定量的に解析した。
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