研究課題
近年、複数の遺伝子を組み合わせた人工生命システムの構成を行う構成的アプローチから生命を構成する仕組みや原理の解明を試みる研究が行われている。また、累積した分子生物学的知識と技術の発達から、ゲノム操作および合成技術の発達が目覚ましく、自己複製を行うゲノムの全合成も可能となった。本研究は、複数の遺伝子の組み合わせから構成される人工ゲノムの合成を通じてそれらの研究の基盤技術の開発も追及する研究である。当該年度においては、20種類以上の遺伝子が組み合わさった複数種の人工核酸を得た。また、無細胞翻訳系中において、それらの人工核酸からタンパク質が合成されることを確認できた。各タンパク質の合成量は、遺伝子の組み合わせ方により変化することがわかった。これらの研究成果の一部は、国内学会において発表予定である。
2: おおむね順調に進展している
複数種のタンパク質を発現する人工核酸を合成し、各種タンパク質を無細胞翻訳系中で発現可能であることを確認できた。しかしながら、一部タンパク質が発現しないという問題が生じている。
人工核酸より発現するタンパク質が協働し機能性の複合体を無細胞系中で形成させる。
研究代表者の異動があったことから、次年度使用額が生じた。
研究計画にしたがって実験を遂行することで使用する。
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