研究課題/領域番号 |
15K16085
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研究機関 | 千葉商科大学 |
研究代表者 |
酒井 元気 千葉商科大学, 公私立大学の部局等, 専任講師 (50597094)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 呼吸推定に適した心電図誘導法 |
研究実績の概要 |
1年目の本来の研究計画では、NASA誘導など既存のホルター心電図誘導法と比較し、より呼吸の変動を検出しやすい心電図の誘導法を検討することであった。最終的に、この誘導法で、閉塞性睡眠時無呼吸症候群のスクリーニングをより簡便に、かつ、従来のホルター心電図計測器を用いて実現することを目標としていた。 しかしながら、研究代表の酒井は、平成27年度の10月より、前任大学の東京電機大学情報環境学部から、千葉商科大学政策情報学部へ異動があったため、実験環境が大きく異なることとなった。千葉商科大学は文系大学であるため、実験施設、学生助手の確保が困難になり、学内での実験が不可能となってしまった。そこで、研究代表者酒井の出身研究室である、会津大学生体情報学講座の朱欣先生の協力を得て、実験を行う計画に切り替えることとした。会津大学朱欣先生の研究室の学生は心電図測定実験の経験もあり、また、睡眠実験用の実験室など、施設も充実しているため、本研究の研究を行うには適した環境であると言える。 今後は、会津大学の学生への実験指導を行い、共に実験を行う予定である。そのため、平成27年度は計画通りに研究を進行させることができなかったが、平成28年度からは、問題なく研究を進めることが可能である。また、平成27年度の研究の遅れを考慮して、研究期間の延長を行い、当初計画していた通り、実験、分析を実行する予定である。 平成27年度の研究では、まだ現実的には十分な実験を行っていないため、平成28年度は前年度不足分のデータ取得、および分析を進めたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究実績の概要にも記したように、研究代表者の酒井は、平成27年10月より、旧所属の東京電機大学情報環境学部から、千葉商科大学政策情報学部へ異動になった。千葉商科大学政策情報学部は、文系学部であり、実験助手を学生に依頼することも困難であり、また実験を実施する施設も確保できない。そのため、他大学と協力を行う必要があり、千葉商科大学、研究に協力してもらう会津大学での倫理審の申請などの手続き等をこれまでに進めてきたが、現在、実験そのものの進行はおくれている。
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今後の研究の推進方策 |
前述の通り、実験の実施場所を会津大学生体情報学講座で行うこととする。研究協力の依頼は、生体情報学講座の朱欣上級准教授に行っており、互いの大学での倫理審査も通っている。平成27年度の研究は、前述の通り、まだ未着手である部分が多いが、平成28年度は27年度行えなかった実験を行う予定である。また、本研究は研究期間を延長し、初めに計画した研究内容を最後まで実施する予定である。 今後は、定期的に会津大学を訪問し、実験を朱欣上級准教授、生体情報学講座の学生達と共に行い、データ解析は私自身が行ってゆくよていである。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究代表者の酒井は、睡眠時無呼吸症候群の計測器を日本光電工業から借り受けて研究を実施している。実験には、呼吸計測用のセンサーは心電図の電極等の消耗品が必要であり、研究実施のためには多くの消耗品を要する。しかし、平成27年度は、研究代表者の所属大学異動に伴い、消耗品の購入、実験の実施が遅れている。そのため、27年度の予算を十分に使用できなかったため、次年度に27年度分の研究費で本来27年度に実行すべきであった実験を行う必要が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
平成27年度には、約70名の被験者の呼吸データを取得する予定であった。にもかかわらず、上述の通り、所属変更に伴い、実験の実施が遅れている。本年度は、平成27年度に行うべきであった、既存のホルター心電図誘導法以上の精度で呼吸の推定を行い易い、心電図の誘導法の検討を行う実験を行う予定である。
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