本研究では、熊本県熊本市を中心に展開されている地域コミュニティブランド(以下、SCB)を対象に理論に基づいた地域活性化のモデルについて検討した。2016年4月に発生した熊本地震の影響で当初の計画の変更を余儀なくされたところもあったが、SCB自体は震災後も着実に活動を発展させており、理論に基づいたモデルの頑健さを間接的に証明していた。研究期間を通した訪問調査等の結果より、活動の共通部分のプラットフォーム化と前提となる理論を簡略化した共通ルールの存在が、常に誰かが何か地域課題に対応した新しい取り組みを創出する「継続する地域コミュニティ」の実現につながっていることが明らかとなった。
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