研究課題/領域番号 |
15K16107
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
羽山 徹彩 長岡技術科学大学, 工学研究科, 准教授 (00432138)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | プロジェクト型授業支援 / 協調学習支援 / 情報システム |
研究実績の概要 |
クラス内でグループ編成されるプロジェクト型授業では,プロジェクト活動が不得手や意欲的でない学生も含まれる.本研究ではこのようなプロジェクト型授業に対し,プロジェクト活動が成功し易くなるためのプロジェクト型学習(PBL)用のゲーミフィケーション理論を開発し,実践適用することを目的とする.
平成28年度では,プロジェクト型授業に実践適用可能な基盤システムの改善,および精緻に分析可能なシステム評価方法の検討を行った.
平成27年度で構築し試用してきたプロジェクト型学習活動基盤システムでは,授業カリキュラムのなかで実際に運用可能であったものの,受講生たちが授業外の時間に行っているコミュニケーションの内容まで学習データとして取得することが難しかった.その原因として,受講生がその授業期間に普段使用しているコミュニケーションツールと本システムを併用していることがわかった.そこで本年度は,受講生たちが普段使用しているツールに対しアドオンしたシステムに作り変え,システムの統合化を行った.その際,学習データを蓄積可能にするために,データベースサーバーを構築し,アドオンシステムから常に受講者のツール上の振舞いを蓄積できるようにした.またプロジェクト型授業でのゲーミフィケーション効果を構造的に理解するために,それぞれのシステム機能と各受講者の行動の因果関係を統計的に表現できる構造化方程式モデリングを用いた場合の評価方法の検討も行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
PBL支援基盤システムの実装とその試行実験を行い,それに対するゲーミフィケーションの設計と評価方法の検討を行ってきた.しかし,研究代表者の所属の異動にともない,実験環境の変更を余儀なくされた.今年度はその準備のために時間を要した.
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今後の研究の推進方策 |
今後はこれまで実装してきたシステムを実際のプロジェクト型授業のなかに導入することで学習効果を確認する.また受講者の学習データを分析することで,統計データに裏付けられたゲーミフィケーション機能と学習効果との因果関係を明らかにする.
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次年度使用額が生じた理由 |
研究代表者の異動に伴い,実験環境を新たに設定する必要があった.そのため,実験実施にともなう機材分の額が次年度使用額として発生することになった.
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次年度使用額の使用計画 |
今年度の実験実施に伴いかかる機材や人件費などに支出する予定である.また研究成果を発表するうえでの費用にも使用する予定である.
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