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2018 年度 実績報告書

DNA損傷トレランス機構をターゲットとした新規がん分子標的治療の展開基盤

研究課題

研究課題/領域番号 15K16126
研究機関北里大学

研究代表者

櫻井 靖高  北里大学, 医学部, 助教 (50733101)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワードDNA損傷トレランス / 損傷乗り越えDNA合成 / DNAポリメラーゼ / 薬剤耐性 / 細胞死 / 突然変異 / DNA修復
研究実績の概要

DNA損傷トレランスは細胞の損傷ストレス耐性に寄与する機構であるが、DNA複製をターゲットとした抗癌剤の効果に対して抑制的に働いている可能性がある。本研究課題ではDNA損傷トレランス機構をターゲットとした分子標的治療の可能性を示すことを目的として、DNA損傷トレランスに関連する分子の一つであるREV7の生理的機能の解析を行った。
昨年度までに、REV7を高発現する胎児性癌細胞株(NEC8)を用いて、①REV7ノックダウン細胞やREV7ノックアウト細胞は細胞増殖が低下し、シスプラチンに対する感受性が亢進すること、②シスプラチン耐性細胞に対してもREV7をノックアウトすることでシスプラチンに対して高感受性を示すことを明らかにしてきた。
本年度は主にこれまでに得られたデータを補完する実験を行った。まず、REV7ノックダウン細胞はシスプラチンだけでなくカルボプラチンなど他の抗癌剤に対しても高感受性を示すことがわかった。さらに、REV7欠損細胞によるシスプラチン感受性の亢進はカフェインの添加によりさらに亢進することがわかった。このことは、REV7欠損によるシスプラチン感受性の亢進はREV7のDNA損傷トレランス機能の破綻によるものであることを示唆している。
以上のことから、REV7の機能抑制はシスプラチンの抗腫瘍活性を高めるだけでなく、シスプラチン抵抗性腫瘍に対して有効であり、DNA損傷トレランスが分子標的として有用であることが示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2018 その他

すべて 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [学会発表] GPIアンカー型蛋白CD109の肺扁平上皮癌における発現意義の解析2018

    • 著者名/発表者名
      村雲芳樹、七浦奈都実、櫻井靖高、一戸昌明
    • 学会等名
      第107回日本病理学会総会
  • [学会発表] REV7の発現抑制は抗癌剤抵抗性胚細胞腫瘍のシスプラチン感受性を増強する2018

    • 著者名/発表者名
      櫻井靖高、仲田典広、高橋雅英、村雲芳樹
    • 学会等名
      第107回日本病理学会総会
  • [備考] 北里大学医学部病理学(村雲)単位

    • URL

      http://www.med.kitasato-u.ac.jp/murakumo/

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公開日: 2019-12-27  

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