研究課題/領域番号 |
15K16184
|
研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
竹内 志保子 (小池志保子) 大阪市立大学, 大学院生活科学研究科, 准教授 (10433294)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
キーワード | 大阪長屋 / リノベーション / 住生活 / 空間利用 / 耐震補強 / 住人ネットワーク |
研究実績の概要 |
本研究は住宅ストックの賃貸活用の視点から、大阪長屋の流通を促す居住モデルの構築と事例集の公開を目的としている。 平成27年度は、この10年以内(2005年以降)に30-40代の入居者が戦前の大阪長屋に新たに入居した事例を調査対象とし、大阪市内7区に位置する12事例の長屋を訪問し、長屋に住まう魅力と課題を調査した。住宅として住み継がれた大阪長屋に焦点をあてることで、大阪長屋のリノベーションの傾向や職住が一体となった空間利用について明らかにした。主な調査期間は2015年5月から2016年3月までで、調査方法は実際に訪問してヒアリングと間取り採取を実施した。合わせて、エリアを限定しながら、既存の建築ストックを活用することに注力している大阪市内と長野市内の不動産関係者2名のヒアリング調査を行った。 その結果、修繕費負担について、従来型の原状回復に捕われない実態が明らかになった。賃貸物件では、住宅用途に限らずに仕事場が併設している事例が大半であった。その活動の内容については単一ではなく、活発で創造的な長屋暮らしが営まれている状況を明らかにした。この成果を、次年度以降に構築する居住モデルについての総合的な判断につなげる。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成27年度はこの10年以内(2005年以降)に30-40代の入居者が戦前の大阪長屋に新たに入居した事例を調査対象とし、大阪市内7区に位置する12事例の長屋を訪問し、長屋に住まう魅力と課題を調査した。さらに、居住者に加えて、不動産関係者や他地域での取り組みへの調査を実施した。これは、概ね予定通りであり、計画通りの進捗状況である。
|
今後の研究の推進方策 |
平成28年度は、[調査1]不動産関係者へのヒアリング、[調査2]および[調査3]居住者へのヒアリングに加えて、[調査4]および[調査5]他地域でのヒアリングも充実させる。学会での口頭発表も予定している。
|