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2017 年度 実績報告書

ベージュ脂肪細胞の分化に対するビタミンEの効果とその作用機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 15K16220
研究機関神奈川工科大学

研究代表者

田中 理恵子  神奈川工科大学, 応用バイオ科学部, その他 (80579962)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードベージュ脂肪細胞 / ビタミンE / PGC-1α / UCP1 / p38 MAPK
研究実績の概要

ベージュ脂肪細胞は白色脂肪細胞と共通の前駆細胞より分化するが、褐色脂肪細胞と同様にUCP1を介して熱を産生する細胞である。Peroxisome proliferative activated receptor, gamma, coactivator-1α(PGC-1α)はPPARγのコアクチベーターであり、PPARγと共にベージュ脂肪細胞の分化と機能において重要な役割を担っている。ビタミンE同族体はPPARγの発現を誘導することから、本研究ではビタミンE同族体がベージュ脂肪細胞の分化とその機能に与える影響について検討を行なった。2016年度における検討で、ビタミンE同族体のうちδ-トコフェロールが最も強くPPARγとPGC-1αを誘導し、熱産生関連遺伝子の発現を増加させることが明らかとなった。そこで2017年度は、δ-トコフェロールが食事性肥満マウスにおいて肥満を抑制するか検討すると共に、δ-トコフェロールがPGC-1αを活性化するメカニズムについてさらに詳細な検討を行った。
δ-トコフェロールの摂取はマウスの体重推移に影響を与えなかったものの、高脂肪食(HFD)群と比較して、δ-トコフェロール摂取(HFD+δ-toc)群では腎周囲脂肪組織の重量が減少していた。また、病理組織学的検査からHFD+δ-toc群の脂肪組織では小型の細胞が観察され、δ-トコフェロールの摂取が脂肪組織においてベージュ脂肪細胞の分化を促進する可能性が示唆された。さらに細胞レベルの検討では、δ-トコフェロールがp38 MAPKの活性化を誘導することが明らかとなった。p38 MAPKの阻害剤処理によって、δ-トコフェロールによるPGC-1αとUCP1の発現誘導が抑制傾向にあることから、p38 MAPKの活性化がPGC-1αの活性化と熱産生タンパク質の発現誘導に寄与する可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018 2017

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] マウス脂肪細胞及び肝細胞のPGC-1α発現に対するビタミンE同族体の影響2018

    • 著者名/発表者名
      梅原 由佳、白崎 雅人、髙橋 知衣、清瀬 千佳子、田中 理恵子
    • 学会等名
      第29回 ビタミンE研究会
  • [学会発表] δ-tocopherolによる熱産生型脂肪細胞の機能制御2017

    • 著者名/発表者名
      谷村 幸奈、髙橋 知衣、清瀬 千佳子、田中 理恵子
    • 学会等名
      日本ビタミン学会 第69回年会

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公開日: 2018-12-17  

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