日本と台湾を対象に、台風と温帯低気圧に伴う豪雨頻度と、斜面崩壊の発生、土砂生産量との関係を分析した。また、解析雨量を用いた確率降水量データベースを構築した。近年発生した豪雨に伴う斜面崩壊事例からは、それぞれ特徴的な降雨パターンが示された。また熊本県阿蘇地域では、再現期間20年程度の降雨イベントにより、潜在的に 100,000 m3/km2 オーダーの土砂生産と流出が発生することが示唆された。台湾において斜面崩壊が発生した豪雨の多くは台風により発生していた。また大規模な斜面崩壊の発生が流域の土砂生産量に貢献していることが明らかとなった。
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