本研究の目的は,撮影条件が異なる光学センサ画像とSAR画像を地理空間情報として融合する手法を開発し,自然災害後に短期間で得られる多様な衛星画像を用いて被害を早期に検出することである。まず,SAR画像と光学センサ画像のそれぞれから都市における土地被覆,建物の輪郭と高さ情報を得ることで, GIS上において3D都市モデルを作成した。つぎに,建物と橋梁の3Dモデルより反射特性を分析し,1シーンのSAR画像を用いた被害検出の手法を開発した。また,新たに発生した2015年9月関東・東北豪雨と2016年4月熊本地震に対して,浸水域の抽出,地殻変動の検出と建物被害の分類を行った。
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