本研究では、電界効果トランジスタの原理を用いた超高感度電位計測バイオセンサにより血中循環腫瘍細胞(Circulating Tumor Cells: CTC)の検出と核酸解析を行う小型・可搬型デバイスの創製に関する研究を行うことを目的とした。プローブ分子を固定化した表面を用いてCTCモデルの乳がん上皮細胞をセンサに固定化し、電気計測を行った。がん細胞はシアル酸に由来する負電荷を有するため、腫瘍細胞表面のシアル酸発現量の違いに伴い、がん細胞と上皮細胞を電気的に識別することに成功した。その中に含まれる核酸の解析を行うことにより、がんの早期診断デバイスの創製を目指した。
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