研究課題/領域番号 |
15K16342
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
堀内 哲也 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 無機機能材料研究部門, 研究員 (60738061)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | イオン導電性高分子 / アクチュエータ / カテーテル / 白内障 / 調節可能レンズ |
研究実績の概要 |
当初の計画では、イオン導電性高分子を用いたカテーテルを初年度に作成する計画であった。しかし『イオン導電性高分子チューブを製作する会社が米国にあったこと』『眼科関係者が本技術に強い関心を示したこと』『血管外科用と眼科用で多くの技術的な課題が合致したこと』などの要因から、初年度は調節可能レンズ用アクチュエータを試作した。 調節可能レンズとは、白内障患者・老眼の患者のための埋め込み型レンズである。従来の単焦点レンズ、多焦点レンズにはピント調節機能がなく、患者は眼鏡の携帯を余儀なくされていた。そこでピント調節可能な埋め込み型レンズについて、世界中で研究されているのだが、本イオン導電性高分子アクチュエータをその調節機能に使えないか、ということであった。 形状としてはチューブより遥かに複雑な形状のアクチュエータの試作を要求されたが、試作に成功し、豚の目玉を用いたin vitro実験にて調節機能を有することを実証した。 この成果は国内学会2つに発表し、現在英語論文投稿のために準備している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
眼科分野では一定の成功を収めたものの、血管外科分野での成功ではない。また当初の目的のひとつである国際雑誌の投稿も4月22日現在、まだ未提出である。これは共同研究者の研究室移動などの外的要因も重なったためではあるが、目的達成のためには研究を加速させる必要がある。
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今後の研究の推進方策 |
幸い、チューブを米国企業から購入できるため、カテーテル試作自体は迅速に行える。本年度は機械部までの試作をしたいと考えているため、こちらに力を傾注する予定である。目標としては、①カテーテルの試作、②カテーテルコントローラの試作、③流体内計測実験の3点を行い、国際雑誌に論文を1報投稿する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初の計画では初年度に実験用ポンプを買う予定であった。しかし研究所内の組織再編もあって、旧式のポンプが手に入ったことと、研究計画変更に伴って流体実験をすぐに行う必要性がなくなったことが主な理由である。
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次年度使用額の使用計画 |
米国企業からナフィオンチューブを購入するルートを発見したため、主にその購入費に費やす。自分で試作する場合はせいぜい50mm程度のチューブ試作しか難しかったが、企業からの購入の場合は10m単位で購入可能である。そのためより既成カテーテルに近い形での実験が可能である。
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