医療機器をはじめ多くのポリ塩化ビニル (PVC) 製品に柔軟性を付与する目的で添加されている可塑剤は、生体への溶出とそれによる潜在毒性について疑義が呈されているが、感度の良い毒性評価法が存在せず、潜在リスクの見逃しにつながっている。 本研究では、可塑剤として従来使用されてきたBis-(2-ethylhexyl)-phthalate (DEHP) の炎症惹起性が末梢血の細胞性免疫に由来することを明らかにし、他の代替可塑剤候補の炎症惹起性についても同様の機構が働いていることが示唆された。また、評価試験系の候補として細胞株および指標となる因子について検討した。
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