研究課題/領域番号 |
15K16358
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
青木 信裕 札幌医科大学, 保健医療学部, 助教 (20554653)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 磁気刺激 / ハムストリング / 理学療法学 / 生理的限界 |
研究実績の概要 |
当該研究は、磁気刺激を用いて膝関節屈筋機能を評価する方法を新規的な方法を開発することを目的とした。我々は磁気刺激を用いて、膝関節屈筋の機能を解明する手法を開発する独創的な研究である。膝関節の生理的・心理的限界張力を経皮的磁気刺激を用いて評価するため、膝関節屈筋の筋長が生理的・心理的限界張力に及ぼす影響について検討する研究である。 平成27年度は、これまでの方法を踏襲し、殿部への経皮的磁気刺激を用いて膝関節屈筋からの誘発筋電図と収縮力を導出した。磁気刺激によって坐骨神経が最大上刺激できる条件について、対象者の身体情報や刺激部位の神経走行について検討し、今後の対象者の選定について参考となる基礎的情報を確認した。また、股関節屈曲角度を変更した際に、誘発される筋電図・収縮力について検討し、股関節角度による刺激の影響を検討した。その結果、今回の目的である坐骨神経刺激をするためには、股関節屈曲角度の影響が大きいことを確認した。これらの基礎情報を参考に方法を確立し、健康な対象者と運動経験が豊富な対象者に対して、膝関節屈筋機能の解明を継続する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成27年度は、殿部への経皮的磁気刺激を用いて、膝関節屈筋からの誘発筋電図と収縮力を導出した。これまで我々が行った方法を踏襲し、刺激方法や筋電図導出方法を検討した。股関節屈曲角度を変化させた際の刺激を確認することで、今後の刺激肢位についての基礎資料となった。当初、座位での刺激を行うための装置を作成する予定であったが、刺激方法や筋電図導出についての検討を重ねる段階を継続したため、装置の作成までは至っていない状況である。
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今後の研究の推進方策 |
前年度に実施した方法の基礎情報を整理した上で、座位での磁気刺激実験を開始し、これまでの実験結果との比較を行う。また、生理的限界と心理的限界に関する角度特異性について健康な対象者について実験を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
当該年度に予定していた座位装置の開発が完了していないため、物品費の使途金額が予定よりも小さかった。これは、その他の基礎的情報の実験を継続していたことによるものであり、現在も座位装置の仕様についての検討を継続している。
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次年度使用額の使用計画 |
検討している座位装置の仕様が決まり次第、物品費を執行する予定である。
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