中枢神経の再生を促すべく、再生を阻害しているチロシン脱リン酸化酵素(SHP-1)を抑えるとともに、運動によって神経回路の再建を強化することで、脳損傷後の有効な治療手段の確立を目指した。 脳損傷モデルマウスを作製し、脳損傷の2週間前から6週間にわたって運動を実施した。その結果、SHP-1抑制に運動を加えることで神経再生数の増大や運動機能の顕著な回復がみられ、効果的に神経回路が再建された可能性が示唆された。SHP-1の抑制と運動を融合させることで、これまで以上に脳損傷後の神経回路の再建を増強することができた。本研究は、脳障害患者の機能回復における効果的な治療法に繋がる重要な知見である。
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