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2019 年度 実績報告書

サルコペニアの嚥下機能低下様式の解明-筋萎縮分子機構の解明-

研究課題

研究課題/領域番号 15K16396
研究機関愛媛大学

研究代表者

田中 加緒里 (西窪加緒里)  愛媛大学, 医学系研究科, 講師 (60380242)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2020-03-31
キーワードサルコペニア / 加齢 / 嚥下 / 筋萎縮
研究実績の概要

高齢化社会を迎え、高齢者の嚥下障害は社会的にも医療的にも大きな問題になっている。高齢者の嚥下障害は、重症化、遷延化することが少なくなく、誤嚥性肺炎を反復して致命的になることも多い。その背景ある加齢による嚥下予備能低下や、フレイルやサルコペニア等が大きく影響していると考えられる。今回、サルコペニアによる摂食嚥下障害の治療法開発を目的として、加齢によるサルコペニア嚥下障害の病態解明を目的として研究を行った。
ミトコンドリア新生および遅筋の形成などのマスター調節遺伝子として知られている転写補助因子Peroxisome proliferator-acticvated receptor γ coactivator-1α(PGC-1α)は、forkhead box O:FOXOの転写活性を抑制することにより筋萎縮を抑制する。今回、若年群および加齢群のPGC-1a、FOXO3の測定および筋線維の組織検査を行った。
その結果、四肢骨格筋である長趾伸筋では、有意なPGC-1a高値、FOXO低値を認めたが、嚥下関連筋である下咽頭収縮筋では有意な差を認めなかった。また、胸骨舌骨筋も加齢群および若年群の間に有意な差を認めなかった。筋繊維横断面積および筋繊維数は加齢群では若年群に比べて有意な低下を認めていた。
発生学的に、咽頭筋は第4鰓弓由来の横紋筋であり、嚥下時以外にも呼吸中枢からの刺激を受けており、四肢骨格筋と比べて、下咽頭収縮筋は加齢のみでの筋萎縮の影響は受けにくいことが示唆された。

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公開日: 2021-01-27  

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