研究課題/領域番号 |
15K16408
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研究機関 | 森ノ宮医療大学 |
研究代表者 |
工藤 慎太郎 森ノ宮医療大学, 保健医療学部, 講師 (70737915)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 足底挿板 / 扁平足 / 足部挙動 / 運動学 |
研究実績の概要 |
足底挿板の運動学的効果は足底挿板の形状と材質により決定される.本研究では,足底挿板の形状を決定した後に,材質を変化させて,最小限の技術で効果的な足底挿板を開発することを目的としている. 本年度は足底挿板の形状の決定のために,ウレタンレジン製の足底挿板を作成し,制動効果を検証した.今回の足底挿板では対象者の足型に合わせて作成することで,通常行う削り修正や盛り修正を行っていない.削り修正や盛り修正は作成者の経験により行われるため,主観的要素が強くなるため,その工程を除外している.ウレタンレジンは通常足底挿板に用いる材質より硬度が高く,足底挿板の撓みが生じない.つまり非荷重位での足部に合わせた形状の足底挿板による効果を検証することができる.対象はFoot Posture Index-6で扁平足と判断された健常成人男女8名15足について,端坐位にて足型を採型し,ウレタンレジン製の足底挿板を作成した.足部に赤外線反射マーカを11点貼付し,測定側下肢を一歩前に出した状態でのフォワードランジ運動を行わせ,足底挿板装着前後のフォワードランジ運動中のマーカの3次元挙動を三次元動作解析システムにより解析した.その結果,内側縦アーチを構成する骨の運動は正常足以上に制動しており,過制動となっていた.我々の先行研究により,立方骨の前方移動の増加,第3中足骨の内側への移動の低下が扁平足の特徴的な足部挙動であったのに対して,立方骨の前方移動は制動できていたが,第3中足骨の内側移動は誘導できていなかった.また外側縦アーチを構成する骨の外側移動と下降も生じていた.この結果から足底挿板内側部の剛性が低く,外側部の剛性を高めた材質で足底挿板を作成することが今後の課題と考えた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の研究計画より,やや遅れている.足底挿板の作成に技術的な問題があったためであるが,現在は大きな問題なく実行できている.今後は当初の研究計画通りの進捗を予測している.
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今後の研究の推進方策 |
今後は当初の予定通り,足底挿板の形状に合わせて,材質の変化により足底挿板の効果を運動学的に検討していく.また足底挿板の作成を義肢装具士の協力を得て実施していくように変更する.
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次年度使用額が生じた理由 |
学会出張予定,論文発表予定が,研究の進捗により遅れていること. 当初予定していた材質の変更した足底挿板の作成が遅れたため.
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次年度使用額の使用計画 |
今年度は学会発表と論文発表を行う.さらに材質を変更した足底挿板の作成を行う.
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