研究課題/領域番号 |
15K16430
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
久保 研二 島根大学, 教育学研究科, 准教授 (90594698)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | リフレクション / 体育科教育 / 教員養成の質保障 / ポートフォリオ |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,ALACT モデルを利用し,小中学校教員養成における保健体育科教育法の授業改善を図るとともに省察的授業モデルを構築することを目指している。 平成29年度(3年目)は,前年度までに実施した国内外の調査および保健体育科教育法の授業をもとに,学生のリフレクションを促す保健体育科教員法の授業内容,構成について検討し,保健体育科教育法の授業改善のPDCA サイクルの3サイクル目を実施した。その際,前年度までと同様に,授業改善ならびに授業モデル構築のために,授業の効果測定として,授業受講者に対するアンケートならびにインタビューを実施した。さらに,これらの研究の成果について,World Association of Lesson Studies (WALS) International Conference 2017ならびにWERA Focal Meeting & HKERA International Conference 2017等の学会にて発表を行うとともに,省察的授業モデルの構築のための情報収集を行った。また,一部の研究成果をスポーツ教育学研究に掲載した。 これらの結果をもとに,小中学校教員養成における保健体育科教育法の省察的授業モデルの構築を行った。さらに,それらの成果を発信するために,島根大学において,海外から研究者を招聘し,シンポジウムを開催した。シンポジウムでは,構築したモデルについて紹介するとともに,招聘した研究者ならびに国内から参加いただいた研究者から改善に関する有益な情報交換を行うことができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成29年度の研究課題のうち,まず,学生のリフレクションを促す保健体育科教育法の授業内容,構成について検討し,授業改善を図るという研究課題については,PDCAサイクルの3サイクル目を順調に実施することができた。 また,平成28年度に実施できなかった国外調査については,国際学会に参加し,成果の発表を行うとともに,省察的授業モデル開発に関する有益な情報を得ることができた。 さらに,それらの成果をもとに,本研究の最終目的である小中学校教員養成における保健体育科教育法の省察的授業モデルの構築も行うことができた。そして,その構築した授業モデルについて,海外からの研究者を招聘したシンポジウムを開催し,広く発信することができた。 以上のことから,本研究の目的の達成に向けて「おおむね順調に進展している」と判断した。
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今後の研究の推進方策 |
延長した平成30年度(4 年目)は,本年度実施したシンポジウムで得た改善の情報をもとに,構築した小中学校教員養成における保健体育科教育法の省察的授業モデルの改善修正を行っていく。また,構築した省察的授業モデルをもとに授業実践を行う予定である。 さらに,これらの研究成果を学会発表や学術論文等を通じて広く社会に発信していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究期間を延長し,実効性の高い小中学校教員養成における保健体育科教育法の省察的授業モデルの原案を試行することとなったため,次年度使用額が生じた。 平成30年度は、本年度実施したシンポジウムで得た改善の情報をもとに,構築した小中学校教員養成における保健体育科教育法の省察的授業モデルの改善修正を行っていく。さらに,本年度構築した省察的授業モデルをもとに授業実践を行う。次年度使用額については,学会発表や報告書の作成など,成果発信に予算を執行する予定である。
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