本研究は、アルペンスキー競技のタイム分析を実施し、トップレベルの選手のレースパターン及び技術的特徴を明らかにすることを目的とした。レース分析の結果、日本人トップレベル選手の特徴として、急斜面区間の滑走タイムが早く、旗門通過後に素早くターンを終了させる滑走ラインで滑走していることが明らかとなった。また、技術的特徴として、脚部をターン内側に深く傾けながら、外向傾姿勢を形成し、外脚を主体とした荷重動作を行っていることが明らかになった。一方で、日本人選手と海外トップ選手を比較した結果から、日本人選手の課題として斜面変化及びウェーブ(コース上の起伏)の対応が挙げられた。
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