本研究の目的は,小学校低学年およびそれ以前の児童における戦術能力(特に状況判断能力)の育成プログラムを開発することであった.小学校児童の行動分析では,コート上の位置取り・ボール保持時間・パス距離・パス速度・状況判断は,学年の進行に伴って改善されることが示唆されたが,ただゲーム見ているだけのように全くプレーしない割合は5年生でも約10%存在した.これらの結果に加え,木村(2007)およびRoth et al.( 2011,2014)を参考としたボールゲームプログラムを3歳~8歳の児童に実施し,その行動を分析することよって小学校低学年の戦術能力育成プログラムを体系化した.
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