| 研究課題/領域番号 |
15K16441
|
|---|
| 研究機関 | 秋田大学 |
|---|
研究代表者 |
近藤 亜希子 秋田大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (00734972)
|
|---|
| 研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
|
| キーワード | スノーボード / 力センサ / モーメント / カービングターン |
|---|
| 研究実績の概要 |
スノーボード・ターンは，スノーボーダーが適切な操作力をスノーボード板に与えることによって行われることから，ターンのメカニズムを解明するためには，スノーボーダーの運動解析だけではなく，スノーボード板の状態の把握，スノーボーダーが加えた操作力がスノーボード板にどのような影響（外力，変形等）を与えるのか，その結果どのようなターン（エッジング量，ターン弧等）が行われたのかを明らかにする必要がある．また，スノーボーダーは，スキルの違いによって滑走フォームや力の使い方が異なるため，スノーボード・ターンのメカニズムを解明するためには，上級者スノーボーダーのターンがどのように行われているかが重要である．そのため，初級者から上級者までの運動解析を行い，スキルの違いによるターンの違いを明らかにする必要がある．さらに，スノーボーダーが発生させる作用力と雪面からの反作用力によって，雪面状態の変化，スノーボード板の変形が起こり，それによりスノーボード・ターンが行われることから，雪面反力を計測することは非常に重要である．
今年度は，複数の小型3軸力センサを搭載した雪面反力計測システムを用いて，スキルの異なるスノーボーダーによるカービングターンの運動計測を行い，雪面反力の違いについて解析を行った．さらに，得られた雪面反力情報から算出したモーメントを用いてさらなる解析を行うことにより，スノーボード板の状態を表す要素としてスノーボード板のたわみ・ひねりに関するモーメントを示した．
|
| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成27年度の研究実施計画では，運動計測システムの開発とスノーボード板の状態・特性を推定する方法の開発を想定していたが，スキルの異なるスノーボーダーによる雪面反力計測実験及びスノーボード板の状態に関する解析までを行うことができた．
|
| 今後の研究の推進方策 |
スノーボード板の特性を計測するためのシステム及び解析法の開発を行う．また，スノーボーダーの雪面反力だけでなく，全身の運動及びスノーボード板を計測し，スノーボード・ターンのメカニズムを解明するためのさらなる解析を行う．
|
| 次年度使用額が生じた理由 |
当初はスノーボード板の特性を計測するためのシステム開発を行う予定であったが，スノーボーダーによる計測実験・解析を行ったため，システムの開発に使用するための使用額が次年度に生じることになった．
|
| 次年度使用額の使用計画 |
スノーボード板の特性を計測するためのシステムに搭載する，小型力センサ及び慣性センサを購入する．
|
