研究課題/領域番号 |
15K16452
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
前田 慶明 広島大学, 医歯薬保健学研究院(保), 助教 (10536783)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 筋腱の粘弾性 / 筋硬度 / 身体パフォーマンス / スタティックストレッチング / サイクリックストレッチング |
研究実績の概要 |
平成27年度の本実験において,男性アスリートにスタティックストレッチング(SS)とサイクリックストレッチング(CS)の効果を検証するために腱の粘弾性と筋硬度を測定する機器やそれに関わる消耗品などを購入した.また,ストレッチングの適切な実施時間を設定するための予備実験を実施し,関連する先行研究の検討によるストレッチングプロトコール,評価方法の検討,ストレッチング介入研究を実施するための対象者の募集を実施した. 本研究では,まず男性アスリート5名にSSとCSを実施し,異なるストレッチング方法の急性効果を筋腱の粘弾性と硬度の変化を超音波や筋硬度計を使用して確認した.また身体パフォーマンステストとして,跳躍高(Squat Jump,Counter Movement Jump)と動的姿勢制御を示すDynamic Postural Stability Indexを実施し,その効果を確認した.その結果,SSでは特に筋粘弾性が高まり,筋硬度が低くなることが確認できた.また,身体パフォーマンスでは,CSは動的姿勢制御であるDPSIの値がSSに比べて低値を示し,CSが動的姿勢制御に効果を示すことが確認できた.これらの結果を踏まえて,SSとCSのストレッチング介入方法を決定した. 今後,対象者をSS群とCS群に分けてストレッチングプログラムを実施し,介入前後での各種のストレッチングにおける効果を示すとともに,このプログラムのスポーツ現場での普及を実施していく予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究は,SSとCSの長期実施による筋腱の粘弾性と筋硬度,身体パフォーマンスの効果を検証するため,筋腱の粘弾性や筋硬度を測定するための機器は必須である.筋腱の粘弾性と筋硬度を測定するための機器や付属品の納品が予定より遅れた.その結果,全体に多少の遅延が生じている.平成27年度は男性アスリートを被験者として,ストレッチングの適切な実施時間を設定するための予備実験の実施,評価方法を検討した.その予備的研究の結果と本研究に関連する先行研究の結果を踏まえて,ストレッチング介入のプロトコールを検討した.
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今後の研究の推進方策 |
平成28年度はアスリートを対象としたストレッチングをスタティックストレッチング群(10名),サイクリックストレッチング群(10名)に無作為に分けて,ストレッチング介入を実施していく予定である.そして,介入前後で筋腱の粘弾性や筋硬度,身体パフォーマンステストを実施し,その介入効果判定を実施する.筋腱の粘弾性の評価には,超音波画像診断装置を用いて腓腹筋内側頭の羽状角を測定する.筋硬度には筋硬度測定機器を用いて実施する.身体パフォーマンステストは跳躍高や動的バランスを評価することが出来るDynamic Postal stability Indexを実施する.実験終了後にデータ分析を行い,スポーツ関連学会,雑誌での論文発表を行う予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
平成27年度に,筋腱の粘弾性の評価を実施し,その成果を発表する予定であったが,評価方法を変更したため,未使用額が生じた. このため,本実験の実施に必要な物品の購入,研究成果を国内外で開催される学会での発表や本実験で実施したストレッチング方法の普及を次年度に行うこととし,未使用額はその経費に充てる事としたい.
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次年度使用額の使用計画 |
次年度の研究費は,物品では筋腱の粘弾性を測定するため必要な音響カプラーなどの消耗品,解析に必要な環境(ソフトウェアなど)の購入に使用する.旅費については,今年度の研究成果にて,本実験の成果発表を国内外の学会にて発表するため使用する.そのため,論文投稿に関わる費用に使用する.
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