研究課題/領域番号 |
15K16459
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
永田 直也 慶應義塾大学, 体育研究所, 助教 (30633929)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | プリ・パフォーマンスルーティン / 一定性 / 課題動作 |
研究実績の概要 |
平成27年度は、プリ・パフォーマンスルーティンの動作パターンの一定性が課題動作に与える影響について、準備動作パターンと各種運動パラメータとの関係を検討した。 測定では、プリ・パフォーマンスルーティンの動作パターンの一定性について、対象者の準備動作パターンが一定・不定な条件を設定し、課題であるバスケットボール・フリースローを実施した。検討する運動パラメータは、課題動作のうち、シュート高、上肢・下肢の関節位置の軌跡、関節角度などの運動学的側面を対象とした。なお、測定は、2次元だけでなく、3次元で課題動作を検討できるように対象者の動作を撮影した。測定結果の分析では、最適な課題動作は個人によって異なる可能性があるため、各条件による各測定項目値を重ね書きすることにより個体内変化を検討した。 測定の結果、準備動作が一定の場合は、そうでない場合と比べシュート成功率が高く、関節角度の推移のバラツキがわずかにあるが少ないことが示された。また、関節角度を複数の関節の関係性の中で分析した結果においても、バラツキが少ないことが認められた。一方で、シュート高、課題動作における各関節位置の軌跡には、対象者内で違いが認められなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在までの測定によって、プリ・パフォーマンスルーティンの動作パターンの一定性が課題動作のどの部分に影響を与えているか見当をつけることができた。
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今後の研究の推進方策 |
平成28年度では、これまでに得られた結果をまとめていくとともに、プリ・パフォーマンスルーティンの動作パターンの一定性が、バスケットボール未熟練者のパフォーマンスに及ぼす影響を検討していく。未熟練者の学習過程においてプリ・パフォーマンスルーティンを加えることによる影響を検討することで、技能習得における課題動作の関係を検討する。そして2箇年における測定の結果をまとめ、プリ・パフォーマンスルーティンの動作パターンの一定性と課題動作の関係性を明らかにする。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度は、学会等で研究発表を行わなかった。また、測定結果の解析を研究者自身で実施したため、その分の支出がなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度は、得られた成果を学会等で発表し,他の研究者からの意見を聴取する。
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