研究課題/領域番号 |
15K16478
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研究機関 | 九州共立大学 |
研究代表者 |
浜田 雄介 九州共立大学, スポーツ科学部, 講師 (30612626)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | トライアスロン / 体験 / スポーツ社会学 |
研究実績の概要 |
2016年度は「はつかいち縦断みやじま国際パワートライアスロン大会」と「全日本トライアスロン皆生大会」の2つの大会に調査に赴いた(いずれも2016年7月開催)。データ収集の方法として、2015年度と同様にデジタルビデオカメラによる撮影を行った。集めたデータは場面ごとに分類し、それぞれの概要や特徴などを整理した。 また2016年10月から11月にかけて、これまで本研究の調査対象となった大会に出場していたトライアスリートへのインタビューを実施した。このインタビューでは、大会で撮影した映像を用いるなどして、エンデュランススポーツ特有の体験の在り様に迫ることを試みた。 そのほか、日本初のトライアスロン大会である「全日本トライアスロン皆生大会」の歴史や描かれ方などに関して、資料や専門雑誌の記事をもとに検討した。研究遂行の過程において、同大会の事例は非常に重要なものとして位置づけられた。 2016年度に行った研究成果の公表について、まず西日本スポーツ社会学会第11回大会(2016年8月開催)において、「トライアスロン大会における消尽と歓待の様相」と題した報告を行った。その後の2017年3月に、「純粋贈与としてのエンデュランススポーツ」が所収された『<際>からの探求:つながりへの途』(広島市立大学〈際〉研究フォーラム編,文眞堂)が刊行された。本稿では、苦痛を契機として未来優位の有用性の論理から外れる「瞬間」に、エンデュランススポーツにおける精進と歓待の体験を見出しうるということを、調査結果を交えながら論じた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2015年度から2016年度にかけて継続的にフィールドワークを遂行するとともに、本研究の課題の1つである「エンデュランススポーツにおいて消尽と歓待が生じる論理の分析」に関する論文をまとめることができた。「エンデュランススポーツにおいて生じる消尽と歓待の実証」というもう1つの課題についても、研究展開の方向性が明確化されてきている。 当初に想定していたよりもインタビューの件数が少なくなってしまった分は、2017年度の研究計画に設けている補足期間中に、可能な限り追加の調査を行う予定である。総じて、本研究はおおむね順調に進展していると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
2017年度は、「エンデュランススポーツにおいて生じる消尽と歓待の実証」に関する成果の発表を目指す。現在は「全日本トライアスロン皆生大会」に焦点を当てた論文作成に着手している。また研究をより充実させていくために、2017年度も同大会での調査およびトライアスリートへのインタビュー調査の実施を計画している。
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