カルニチンは脂肪燃焼の他に、過剰に細胞内に蓄積した糖・脂質と結合してアセチルカルニチンに変換することでそれを緩衝する役割を担う。本研究は骨格筋収縮時のアセチル化動態を捉えることを目的とした。電気刺激によって筋収縮させると遅筋線維優位に骨格筋内へのカルニチンの取り込み、細胞内でのアセチル化が亢進することが明らかとなった。さらにマイオカインの分泌調節の検証を可能とする培養細胞の筋収縮システムを完成させ、アセチルカルニチンの分泌機序の解析を開始した。カルニチンの新たな生理学的意義を解明することは、健康医科学の分野の発展に貢献できると期待される。
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