冬眠動物(ハムスター)、非冬眠動物(マウス)に飢餓、低体温を誘導するケトン体食を摂取させたときの骨格筋重量減少率、筋萎縮マーカー遺伝子であるMafbx発現量はマウス、ハムスターで違いが見られなかったため、冬眠中のハムスターにおける筋量維持機構は飢餓や低体温では誘導されない何らかの因子により惹起されると考えられた。 一方、ケトン体食摂取時の体温は普通食に比べて低下するが、骨格筋の運動を支配する坐骨神経を切除したマウスにケトン体食を摂取させると、暗期前半の体温低下がさらに顕著になったことから、飢餓時の体温調節には時刻依存性があり、骨格筋がその機能を担うことを明らかにした。
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