研究課題
若手研究(B)
本研究は,大学生の抑うつ症状,躁症状,不安症状および自閉傾向の実態を調査・分析することを目的とした。2016年に全国にある13の大学で質問紙調査を実施した。大学生1,120名(平均年齢19.84歳)を分析対象とした。その結果,自閉傾向をもつ大学生は抑うつ症状をもちやすく,抑うつ症状をもつ大学生は躁症状と不安症状をもちやすくなることが示唆された。また,自殺念慮をもつ学生は,8.5%に確認された。大学生の中に精神症状や自閉傾向,自殺念慮を有する者が一定数存在することが示唆された。本研究の結果は,大学の保健センター等でのスクリーニングや支援にとって有用な知見になり得ると考えられる。
児童青年精神医学,臨床心理学