• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2017 年度 実施状況報告書

臨床疫学的手法を用いた地域行政向けフレイル・サルコペニア発症予測支援ツールの開発

研究課題

研究課題/領域番号 15K16518
研究機関福島県立医科大学

研究代表者

栗田 宜明  福島県立医科大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (80736976)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワードサルコペニア
研究実績の概要

平成28年度より運動器疾患の患者が通院する病院でサルコペニアの有病と新規発症を予測するための研究を2年間継続している。
1.サルコペニアを質問紙で診断サポートするための研究:当初の計画通り、質問票・身体計測・血液検査データを収集している。質問票調査と身体計測データの両方が集まっている対象者は、昨年度末の24名から、現時点で329名まで集めることができた。このうち、真のサルコペニアが14名(4.3%)であり、本研究課題の診断サポートツールを作るには調査の継続が必要と考えられた。
2.サルコペニアを血液検査データなどを組み合わせて診断するための研究:身体計測・血液検査データが収集可能であった変形性関節症患者691名(平成29年11月時点)を対象に、診療範囲で行われる検査でサルコペニアの診断に有用な項目を分析した。その結果、血清クレアチニンキナーゼの値がサルコペニアの有病を予測できることが明らかとなり、論文化・投稿を進めている。
3.サルコペニア指標の悪化に寄与しうる因子の研究:身体計測・血液検査データが収集可能であった488名の変形性関節症患者を対象に分析したところ、軽微な炎症反応の増加が歩行速度の低下に関係することが明らかとなり、学会発表を行った。その後、画像検査も併せて579名の変形性膝関節症患者を分析したところ、軽微な炎症反応の増加は筋肉量の低下にも関係しうることが明らかとなり、論文化・投稿を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

初年度のフィールド調査で、サルコペニアの該当者がいなかったため、計画を変更して、1年遅れて研究の実施をした。フィールドを変えた上でも、真のサルコペニアの有病割合が5%弱の集団であったため、より多くのサンプリングが必要であることも判明した。

今後の研究の推進方策

現在のフィールドで本調査をあと1年継続することにより、質問紙で診断サポートするための研究で解析が可能であると見込んでいる。

次年度使用額が生じた理由

初年度のフィールド調査の実施後に、想定外にもサルコペニアを捕捉するために別のフィールドでの再調査での検討を要した。また、フィールド変更後の調査では、サルコペニアの有病率が低く、さらなる調査の継続が必要と判断した。当該調査に係わる旅費・人件費が引き続き、必要になると考えた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Association Between Accumulation of Advanced Glycation End-Products and Hearing Impairment in Community-Dwelling Older People: A Cross-Sectional Sukagawa Study2018

    • 著者名/発表者名
      Niihata Kakuya、Takahashi Sei、Kurita Noriaki、Yajima Nobuyuki、Omae Kenji、Fukuma Shingo、Okano Takayuki、Nomoto Yukio、Omori Koichi、Fukuhara Shunichi、Hasegawa Takeshi、Iida Hidekazu、Kobayashi Susumu、Sasaki Sho、Naganuma Toru、Nishiwaki Hiroki、Tominaga Ryoji
    • 雑誌名

      Journal of the American Medical Directors Association

      巻: 19 ページ: 235~239.e1

    • DOI

      10.1016/j.jamda.2017.09.008

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 変形性関節症患者におけるC-Reactive Proteinの極度低値と歩行速度・筋力・筋肉量の関係性2017

    • 著者名/発表者名
      紙谷司, 栗田宜明, 和田治, 水野清典
    • 雑誌名

      日本サルコペニア・フレイル学会雑誌

      巻: 1 ページ: 153

  • [雑誌論文] Longitudinal Association Between Subjective Fatigue and Future Falls in Community-Dwelling Older Adults: The Locomotive Syndrome and Health Outcomes in the Aizu Cohort Study (LOHAS)2017

    • 著者名/発表者名
      Kamitani Tsukasa、Yamamoto Yosuke、Kurita Noriaki、Yamazaki Shin、Fukuma Shingo、Otani Koji、Sekiguchi Miho、Onishi Yoshihiro、Takegami Misa、Ono Rei、Konno Shinichi、Kikuchi Shinichi、Fukuhara Shunichi
    • 雑誌名

      Journal of Aging and Health

      巻: in press ページ: in press

    • DOI

      10.1177/0898264317721825

    • 査読あり
  • [学会発表] 変形性関節症患者におけるC-Reactive Proteinの極度低値と歩行速度・筋力・筋肉量の関係性2017

    • 著者名/発表者名
      紙谷司, 栗田宜明, 和田治, 水野清典
    • 学会等名
      第4回サルコペニア・フレイル学会大会

URL: 

公開日: 2018-12-17  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi