拡張型心筋症(DCM)は、慢性心不全(CHF)の原因疾患の一つであり、左心室の拡大と収縮能低下を特徴とする心筋症である。運動療法はCHFでの治療のひとつだが、DCMではCHFの重症化や致死性不整脈が多く、運動療法の効果が明らかでない。ヒト家族性DCMに似た特徴をもつモデルマウス(以下DCMマウス)を用い、若年より頻回(毎日~2日毎)の自発的運動を行ったところ、明らかな寿命延長効果が認められた。更に毎日自発運動を行った群と2日毎に行った群では、より頻繁な自発運動において心機能保護効果があり、イオンチャネルのリモデリングの進行も抑制される傾向があることが明らかになった。
|