足底への圧力は、ヒトの歩行の基本的な神経機構である中枢パターン発生器の駆動に重要な役割を担う。本研究では、仰臥位姿勢にて下肢に外力を加えて歩かせる歩行(仰臥位他動歩行)時において、足底への圧力の大きさが呼吸循環反応に影響を与えるか否かについて検討した。仰臥位他動歩行を用いることにより、呼吸循環反応に与える立位姿勢の影響や、高位中枢からの運動指令の影響を除去することができる。健康な若年健常者を対象に仰臥位他動歩行を行わせたところ、毎分換気量と平均血圧については有意に上昇したが、この上昇は足底への圧力とは関係が無かった。
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