本研究は、地域の“居場所”の機能向上により思春期の子どもの健全育成を目指すものであった。まず“居場所”スタッフへのインタビュー調査と米国視察を基に、スタッフのコンピテンシーモデルを開発した。次に、児童生徒の“居場所”に対するニーズを潜在クラス分析によって分析した結果、ニーズが多様で単一プログラムによるジェネラルな人材育成が適当でないことが明らかになり、最も“居場所”や支援を必要としている児童生徒への焦点化を要することがわかった。そこで最終年度は、大学生への回顧的インタビューと中学生への質問紙調査で、思春期の子どもの実態を明らかにし、今後の“居場所”やスタッフに求められる機能の検討を行った。
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