我々は過去に、δオピオイド受容体(DOR)拮抗薬BNTXが、熱帯熱マラリアに対し強力なクロロキン耐性解除活性を示す事を見出した。このBNTXの活性発現機序を解明し、より効果的なリード化合物を開発する為、改良したKnoevenagelタイプの合成法によって約30個のBNTX誘導体を効率的に合成した。マラリア研究の1次スクリーニングとして抗トリコモナス活性試験を採用し検討した結果、それらは全て20~80μMのMICで抗トリコモナス活性を示した。また、オピオイド受容体結合試験の結果、それらの化合物はオピオイド受容体と高い親和性を有する事も分かった。また、構造中の二重結合も活性発現には重要であった。
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