複雑な生命現象における分子ネットワークを紐解くには、複数の標的生体分子を同時一斉に定量解析可能な新たな生体分子検出手法の開発が必要である。そこで本研究ではDNAを標的分子とし、単一の分子プローブで複数の標的DNAを検出可能な新たなDNA検出プローブの開発に挑戦した。検出法として複数の信号分離が容易な19F NMR法を採用し、オリゴDNA、並びにDNA結合性低分子を基本骨格とする数種類の分子プローブを合成し、その標的DNA検出能力を評価した結果、配列の異なる4種類の1本鎖DNA並びに2本鎖DNAを同時一斉に検出可能であることが明らかとなった。
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