「眠気」は主観的に表現されるが、その実態は十分に解明されていない。実際、「眠気が強い」状態ですぐに眠られず、「自覚的な眠気がない」状態ですぐに寝てしまうことがある。本研究では、「眠気」の本質について生理学的な手法・心理学的な手法を統合的に用いて解析した。生理学的な手法としては、実際に眠てしまうまでの時間だけでなく、脳波、心電図なども用い、心理学的な手法としては「注意機能タスク」のほか、各種質問紙を用いている。 この結果、「主観的な眠気」が実際の睡眠と十分に関連しないが、「注意機能」と関連する事が明らかとなった。眠気が「睡眠」だけでなく他の認知機能の評価になる可能性を示す、重要な研究となった。
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