| 研究課題/領域番号 |
15K16576
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| 研究機関 | 千葉大学 |
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研究代表者 |
舘 美貴子 千葉大学, 大学院人文科学研究院, 准教授 (60376580)
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| 研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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| キーワード | アメリカ文化 / 音楽 / 社会運動 |
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| 研究実績の概要 |
本課題は、カントリー音楽が1960年代以降、社会的保守派を代弁する政治的な音楽となるまでの歴史的経緯を明らかにすることを目的としている。フォークソンクが労働運動や公民権運動等での利用を通して左派の音楽として認識されるに至ったのとは対照的に、同様にアメリカ南東部の民謡や伝統音楽を基盤とするカントリー音楽が保守派の音楽であると認識されるにいたった要因と実態を解明することを目指している。カントリー音楽家の作品や言動、同時代の政治家や活動家の言動を比較検討して、トランスナショナルな視点も取り入れることにより、音楽に与えられた政治的な意味と役割とを明らかにする。当年度は、刊行された文献や調査の対象とする音楽家や政治家に関する伝記や新聞雑誌記事などの資料に加えて、カントリー・ミュージック殿堂博物館から取り寄せた主要な音楽家の未刊行のインタビュー資料の分析なども進めた。また、本課題を基課題とする「現代アメリカの政治文化における音楽の役割」（国際共同研究強化）も並行して行うことにより、当該年度以前に焦点を当てていた時代よりも後の現在に続く年代に関するカントリー音楽の政治的な役割についても研究を進めることができた。特に、大統領や大統領候補が、白人性や地域により規定されてきた音楽ジャンルを再定義する様相とその政治的な意味を示した。また、比較の見地から、日本におけるカントリー音楽の受容に関する研究も続けて実施しており、研究成果の一部については2018年11月および2019年1月に行われた国際学会で発表し、意見交換を行った。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
おおむね計画していたテーマに沿って文献や資料の分析を進め、成果の一部を国際学会で発表することもできたため。
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| 今後の研究の推進方策 |
今後は、これまでの研究成果を統合して国際学会での発表や論文の執筆を進めてゆくことを予定している。その過程で必要となった場合はさらに文献や資料の入手や分析も行うことも考えている。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
書籍などの物品を購入する際にはなるべく廉価に購入できるように購入先を複数検討するなどして、当初の予定よりも低い価格で物品を購入することができたため。また、資料を電子的に送ってもらえたために資料収集に赴かなくてもよかった場合もあったため。
今年度の使用計画としては、今後研究成果をまとめる上で必要となる文献や資料購入費、成果発表のための学会参加費・旅費、論文執筆に伴う校正費などに充当することを予定している。
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